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パーソナルケアにおけるバイオテクノロジー

バイオテクノロジーの利用と効果

革新的なバイオテクノロジーの利用

世界の化学薬品業界内でも、化石燃料からバイオベース成分への転換ということに関しては、パーソナルケア部門は明るい点と言えるでしょう。食品は別にして、化学薬品を使うあらゆる部門1のなかでバイオ再生可能原材料の取り込みが最も高いのです。この転換は消費者の購入パターンだけが原動力になっています。そして珍しいことに、これらのパターンを形作っているのは価格よりも製品の性能や持続可能性です。

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持続可能性と効果の両立

嬉しいのは、バイオベースの成分への移行はそうした優先事項の両方を満たせることです。ただ、そうした成分は同じくらいか、もしくはもっと有効で間違いなく石油化学物質から作られるものより持続可能である一方で、その生産には依然として妥協を伴います。こうした理由から、消費者は単にバイオベースの成分増加を促すことだけではなく、それらを生産する革新的な方法としてのバイオテクノロジーの利用もより重要だとしているのです。そうすることで持続可能性に対する消費者の優先事項に対応するのはもちろんですが、少なくともそれと同じくらいに期待されるのは、バイオテクノロジーがもたらす製品イノベーションの好機です。なぜなら、企業は何十年とその製品内にバイオベースの成分を使用してきたとはいえ従来の化学を用いて作ることができるものに限定されていましたが、バイオテクノロジーはそれを2つの点で変えるからです。

化学だけでは解決できなかった問題に挑戦

第一に、既存の有機体から得ることのできる分子を探るための全く異なるツールキットがもたらされます。発酵やバイオプロセシングといったバイオテクノロジープロセスによって生産できる既存の成分数は伸びています。しかしまだ特定されていないものがそこにはもっと多くあります。バイオテクノロジーはそれらを発見するカギとなるのです。絶えず革新して製品性能を高める必要がある業界において、この部門が化学だけでは解決できてこなかった問題に答えるためにバイオテクノロジーがもたらす機会は非常に大きいものがあります。

バイオベース製品の高度な適応性

第二に、バイオテクノロジーで生まれるバイオベースの分子はより強力に適応させることができ、よって一層効果があります。具体的機能―例えばアンチエイジングのための増殖因子やペプチドなどを想定し、分子レベルでの成分調整を活用して新たな製品送達システムを作り出すといったことも可能です。

バイオテクノロジー:パーソナルケア市場レポート

イノベーションを向上させるバイオテクノロジー

バイオテクノロジーの活用における具体的な障壁

ただ、バイオテクノロジーの利点はより広く認識されつつあるとはいえ、それをパーソナルケア業界に組み入れることにハードルがないわけではありません。企業がこの市場でバイオテクノロジーの潜在力を十分に活用してイノベーションを向上させる上で妨げとなる具体的課題がいくつかあります。これらは、バイオテクノロジーのプロセスを産業レベルにまでどのように拡大させるかという課題から、ふさわしい才能の発掘や、バイオテクノロジーの原材料供給に対するより大きな信頼の構築に至るまで、多岐にわたります。

しかしこうした障壁が減少もしくは克服できれば、パーソナルケア企業は全く新しいバイオテクノロジー由来の成分か、またはすでに利用しているものと等しく有効なバイオテクノロジー由来の代替品のいずれかにより、消費者の性能や持続可能性に対する要求の高まりに応えるもっとスマートな方法を見いだすことができるでしょう。

こちらでご覧いただける当社の新しいレポートでは、それが十分な規模で行われずにいる現在の障壁と、こうした障壁を小さくするか、もしくは取り除くにはどうすればよいかについての助言がまとめられています。これがパーソナルケアとバイオテクノロジーの交差に関する様々な対話―このように全く異なる一連の革新的ツールや技術がもたらすことのできる可能性を最大化させようという対話―のきっかけになることが当社の願いです。

引用:RoadToBio戦略レポート:EU化学業界の9つの製品群におけるバイオベースの化学薬品/製品に関する現状と動き―2019年