Smart science to improve lives™

クロップケア市場でイノベーションを推進

農業は世界で約20%の炭素排出量の原因になっており、よって農業の環境に与える影響が注目を集める課題になりつつあるのも不思議ではありません。従来この産業は化学肥料や殺虫剤に依存してきましたが、現在クロップケアにおける生物製剤の可能性に対する理解が進んでいます。温室での害虫コントロールに対する捕食生物の役割は確立されていますが、微生物や天然由来の化合物もバイオスティミュラントやバイオ農薬としての可能性があります。
北米のインコテック
クローダは2015年にインコテック(Incotec)のシードエンハンスメント事業を、また2018年にはプラントインパクト(Plant Impact)のバイオスティミュラント事業を買収したことで、生物製剤を採用する際の課題のいくつかに対応できる確固とした地位を築いています。こうした課題には、使用前の微生物の生存率や施用方法との適合性、環境における相違などがあります。そこでクローダは新しい技術を開発しており、これを大豆の種に施用すると、芽や根の成長を刺激し、収穫高が増加する結果となりました。現在は異なる種子施用技術でこのバイオスティミュラントを評価しています。ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校と協力して、微生物の最適な応用方法としてさらなるシードエンハンスメントも開発中です。さらに人工知能(AI)を用いて特定環境向けに生物製剤を最適化するというビッグデータ課題にも取り組んでいます。